本記事では、ワイモバイルのデータ繰り越しについて解説します。
以前まで余ったデータを繰り越せなかったのですが、2021年8月からワイモバイルでもデータ繰り越しが開始しました。
ただし繰り越しには上限があるため、プラン変更時の繰り越しには注意が必要です。
▼データ繰り越しの詳細▼
余ったデータ容量の繰越が可能に
多くの格安SIMキャリアには「データ繰り越し」のサービスがあります。
月々のデータ容量に対し、使わなかった分を翌月に持ち越すことができるサービスです。
繰り越しはいつから?
以前までワイモバイルには繰り越しサービスはありませんでした。
余ったデータは当月で消滅してしまっており、ワイモバイルの最大のデメリットでした。
しかし、2021年8月18日からワイモバイルでもデータ繰り越しが可能になりました。
それ以前に契約した方も繰り越しが可能です。
最大のデメリットが消え、さらにワイモバイルのおすすめ度がアップしました。
繰り越されるデータの種類
そもそも、ワイモバイルのデータ容量には4つの種類があります。
- 基本容量
- データ増量分の容量
- 追加購入容量
- 繰り越し容量
このうち、繰り越されるのは基本容量と増量オプションで追加された容量のみです。
前月から繰り越されたデータ容量は翌月に再繰越はされません。
また、追加購入(容量チャージ)したデータ容量は繰り越されません。
<繰り越されるデータ容量>
データの種類 | 繰越可否 | |
---|---|---|
① | 基本容量 | ◯ |
② | 前月からの 繰越容量 | ✕ |
③ | 増量された 容量 | ◯ |
④ | 追加購入 した容量 | ✕ |
データ増量分も繰り越し
繰り返しになりますが、ワイモバイルにはデータ増量オプションが用意されています。
プラン | 基本容量 | 増量 | 増量後の 容量 |
---|---|---|---|
S | 3GB | +2GB | 5GB |
M | 15GB | +5GB | 20GB |
L | 25GB | +5GB | 30GB |
増量オプションにより追加された容量も翌月に繰り越されます。
データ増量オプションは契約から1年間は無料なので、1年間はプランSは月5GB、Mは20GB、Lは30GB使えます。
ただし、1年後には無料ではなくなり月550円のオプション料金がかかるようになるので、基本容量で足りる方は解約しましょう。
データ容量の繰り越し上限
翌月に繰り越されるデータ容量の上限は、翌月の基本データ容量です。
増量オプションに加入している場合、増量オプションによる増量を含めた容量が上限となるため、S:5GB、M:20GB、L:30GBが繰り越し上限です。
増量オプションに加入していない場合はS:3GB、M:15GB、L:25GBが上限です。
繰り越し上限は「翌月の基本容量+増量オプションの容量」なので、プラン変更時はプラン変更後の基本容量+増量オプションの容量が上限になります。
- 繰り越し上限:翌月の基本容量
(データ増量分含む)
→プラン変更時は変更後プランの基本容量が上限に
シンプルSの繰り越し
例えばシンプルSを契約している場合、基本容量は3GBです。
この場合、翌月に繰り越されるデータ容量の上限は3GBとなります。
シンプルSに加えデータ増量オプション2を契約中の方は基本容量が5GBなので、翌月に繰り越される上限は5GBです。
プランMからSに変更時の繰り越し
例えばプランMを契約中の方が1月に10GB余らせ、2月からプランSにプラン変更する場合で考えます。
この場合、繰り越し上限は2月のプランSの基本容量です。
増量オプションに加入している場合、プランSの基本容量はプランS(3GB)+増量オプション(2GB)の合計5GBです。
そのため、1月に余った10GBのうち最大5GBは翌月に繰り越されますが、残り5GBは消滅してしまいます。
プランSからMに変更時の繰り越し
続いて、プランSを契約中の方が1月に3GB余らせ、2月にプランMにプラン変更する場合で考えます。
この場合、繰り越し上限は2月のプランMの基本容量です。
増量オプションに加入している場合、プランMの基本容量はプランM(15GB)+増量オプション(5GB)の合計20GBです。
そのため、1月に余った3GBはすべて繰り越されます。
繰り越しデータの確認方法
繰り越したデータはマイワイモバイルで確認できます。
マイワイモバイルにログインし、データ使用量の管理→ご利用状況で確認できます。
ただし、確認できるのは「前月から繰り越されたデータがいくら残っているか」です。
データを使ってしまうと、前月から繰り越されたデータ容量がどれくらいだったかはわかりません。
データの消費順
すでに解説したとおり、繰り越し機能の開始以降はデータ容量が4つの種類に分かれることになります。
- 基本容量
- データ増量分の容量
- 追加購入容量
- 繰り越し容量
上記1~4が全て混在する場合、データ容量は「前月からの繰り越し容量」→「基本容量+データ増量分」→追加購入容量の順で消費されます。
期限が短い順に消費されるので安心ですね。
▼データ繰り越しの詳細▼
データ繰り越しの注意点
繰越できる最大容量
繰り越されるデータ容量の上限は「翌月の基本容量+増量オプションの容量」です。
よって、プラン変更しなければ以下の容量が繰越上限となります。
プラン | 繰り越し容量 の上限 |
---|---|
S | 5GB |
M | 20GB |
L | 30GB |
例えばプランSを契約中の方が当月にデータを全く使わなかった場合、翌月に5GB(基本容量3GB+増量オプション2GB)が繰り越され、翌月付与分とあわせて合計10GB使えます。
繰り越したデータ容量の期限は付与月の翌月末までなので、翌月に使い切れない場合は消滅します。
再繰り越しはされません。
プラン変更時のデータ繰り越し
ワイモバイルでは毎月プランを変更できます。
シンプルS/M/Lを契約中の方は、データの使用状況に応じてS・M・L間を毎月自由に行き来できます。
繰り越し上限は「翌月の基本容量+増量オプションの容量」です。
そのためプラン変更時はプラン変更後の基本容量+増量オプションの容量が上限になります。
翌月1日時点で増量オプションに加入してる場合は、S:5GB、M:20GB、L:30GBが上限です。
翌月1日時点で増量オプションに加入していない場合は、S:3GB、M:15GB、L:25GBが上限になります。
プランMからSに変更時の繰り越し
例えばプランMを契約中の方が1月に10GB余らせ、2月からプランSにプラン変更する場合で考えます。
この場合、繰り越し上限は2月のプランSの基本容量です。
増量オプションに加入している場合、プランSの基本容量はプランS(3GB)+増量オプション(2GB)の合計5GBです。
そのため、1月に余った10GBのうち最大5GBは翌月に繰り越されますが、残り5GBは消滅してしまいます。
プランSからMに変更時の繰り越し
続いて、プランSを契約中の方が1月に3GB余らせ、2月にプランMにプラン変更する場合で考えます。
この場合、繰り越し上限は2月のプランMの基本容量です。
増量オプションに加入している場合、プランMの基本容量はプランM(15GB)+増量オプション(5GB)の合計20GBです。
そのため、1月に余った3GBはすべて繰り越されます。
繰り越しできない容量・プラン
追加購入分は繰越不可
ワイモバイルでは、高速通信の容量をすべて使い切った場合には速度制限がかかりますが、容量を追加購入することで高速に戻せます。
この追加購入した容量は翌月に繰り越されませんので注意してください。
追加購入したチャージ容量の期限は当月末までなので、当月末時点で余った容量は消滅してしまいます。
旧プランは繰り越し不可
データ繰り越しができるのはシンプルS/M/Lのみです。
旧プラン(スマホベーシックプラン/スマホプラン)はデータ繰り越しできません。
データ繰り越しは容量を誰でもかんたんに節約できるので、シンプルS/M/Lへのプラン変更がおすすめです。
翌々月への再繰り越しは不可
ワイモバイルのデータ繰り越しは翌月まで(1回まで)です。
例えば3月に付与されたデータを3月中に使いきれない場合は4月に繰り越されますが、繰り越したデータを4月中に使いきれなかった場合は4月末で消滅してしまいます。
2回目の繰り越しはされません。
繰り越しはいつまで?
繰り越したデータは、基本容量として付与された月の翌月末まで使えます。
例えば3月に付与されたデータを3月中に使いきれない場合は4月に繰り越され、4月末まで使えます。
ただし、4月末でも使いきれなかった場合は4月末で消滅してしまいます。
繰り越しは100MB単位
ワイモバイルで翌月に繰り越されるデータ容量は100MB単位です。
100MB未満は切り捨てられます。
例えば2021年9月に基本容量が356MB余ったとしても、繰り越しは100MB単位なので、実際に繰り越されるのは300MBです。
56MBは切り捨てられて消滅します。
シェアプランの繰り越し
ワイモバイルには、データSIMを追加し、親回線と子回線でデータを分け合うシェアプランが用意されています。
シェアプランを契約している親回線も、当月に使いきれずに余ったデータ容量は翌月に繰り越されます。
なお、シェアプランの契約初月はシェアではなく3GBの容量が使えますが、この容量はくりこしされません。
シェアプランの詳細はこちらにまとめています。
エンジョイパックのデータは繰り越し対象外
ワイモバイルにはエンジョイパックというオプションがあります。
月額550円で加入すると、以下の3つの特典が受けられます。
- ヤフーショッピングで使える500円OFFクーポン進呈
- ヤフーショッピングのポイント還元率アップ
- データ0.5GB付与
このエンジョイパックで付与される0.5GBのデータは翌月に繰り越されません。
そもそも、このエンジョイパックの0.5GBは基本容量が増えるわけではなく「データの追加購入が1回分無料になる」というものです。
よってこの0.5GBは追加購入したデータと同じ扱いなので、有効期限はチャージした月の月末日までです。
この0.5GBは基本容量を使い切った後でしか付与されませんし、使い切れなかったら消滅してしまいます。
繰り越しデータは家族で分け合える?
他のスマホキャリアには繰り越したデータ容量を家族にプレゼントしたり、家族間で分け合うしくみがありますが、ワイモバイルにはありません。
家族割に加入している方も、繰り越したデータ容量が使えるのは自身のみです。
ただしシェアプランに加入し子回線とシェアしている場合、繰り越したデータ容量は親回線・子回線の両方で使えます。
▼データ繰り越しの詳細▼
データ容量を上手に節約する方法
前章で解説の通り、ワイモバイルでは2021年8月に余ったデータの繰り越し機能が追加されました。
その他にも、下記のテクニックをうまく活用して普段のデータ容量を節約してください。
容量超過後も最大1Mbps
ワイモバイルはプランM・Lに限り、高速通信容量を使い切っても最大1Mbpsで使い放題です。
万が一容量を使い切っても、最大1Mbpsの速度ならほとんどのことは問題なくできます。
LINEやメールのやりとりはもちろん、SNSやWEBサイトの閲覧も(画像が多くない限り)問題ないでしょう。
Youtubeなどの動画も、360p~480p画質までなら詰まらずに視聴できます。
このサービスのおかげで、あまり容量を気にせずに使えるようになりました。
ただし対象はプランM・Lのみで、プランSは対象外なので注意してください。
重いデータDLはWi-Fiで
ワイモバイルのデータ容量を節約する最も基本的なテクニックは、Wi-Fiをうまく活用することです。
ご自宅や勤務先などにはWi-Fi環境がある方が多いと思います。
動画などの大容量データのダウンロードは、必ずWi-Fi環境で行いましょう。
モバイルのデータ通信を利用すると、あっという間にデータ容量がなくなります。
また、アプリの更新・アップデートもWi-Fi環境下で行いましょう。
アンドロイド端末の方は、Google Play Storeのアプリから、アプリの自動更新をWi-Fi環境でしか行わないようにしておきましょう。
- Google Play アプリを起動
- 画面左上の三本線をタップ
- 設定をタップ
- アプリの自動更新をタップ
- Wi-Fi経由のみに設定
ネットはソフトバンク光/エアー
ちょっと横道にそれますが、ワイモバイルのスマホを契約している方は、家の光回線は必ずソフトバンク光かソフトバンクエアーにしましょう。
スマホと光回線のセット割「おうち割」が適用され、スマホ料金が毎月最大1,080円の割引になります。
<おうち割光セットの割引額>
プラン | 割引額 |
---|---|
シンプル S・M・L | ¥1,188 |
もちろんデータ通信は使い放題なので、ソフトバンク光かソフトバンクエアーを利用すればデータ容量と月額料金が大きく節約できます。
特に家族でワイモバイルに契約している方は、全回線の料金が割引になりますので、かなりお得になります。
ワイモバイルのスマホユーザーは必須の節約技です。
おうち割の詳細やお得な申し込み方法は下記記事にまとめています。
▼ソフトバンク光は必須の節約術▼
▼ソフトバンクエアーは工事不要▼
ソフトバンクWi-Fiスポット
自宅や勤務先などにWi-Fi環境がない方も、ワイモバイルユーザーなら公衆無線LAN「ソフトバンクWi-Fiスポット」が無料で使えます。
このソフトバンクWi-Fiスポットはワイモバイル契約者なら誰でも使えて通信速度も速く、設置場所も多いです。
駅やカフェなどに多数設置されています。
ご自宅や勤務先にWi-Fi環境がない方は、このソフトバンクWi-Fiスポットを活用しましょう。
設置場所やアプリの設定方法は下記記事に詳しくまとめています。
ワイモバイルはデータ繰り越しできる
以上、ワイモバイルの余ったデータの繰り越しについての解説でした。
ワイモバイルでも2021年8月からデータ繰り越し機能が開始しました。
ワイモバイルの最大のデメリットが解消し、また一つおすすめのキャリアになりましたね。
繰り越しを活用してお得にワイモバイルのデータ通信を利用してください。
▼データ繰り越しの詳細▼